私は妻と娘2人の4人家族でしたが、震災で妻と3歳の次女を亡くし、当時10歳の長女と2人になりました。
連日の復旧作業で震災から2か月後に肩の腱を切ってしまい、手術を余儀なくされました。
悔しくて病院のベッドで泣きました。
その病院にはハワイから送られた寄せ書きが飾ってありました。
でっかい日の丸に応援のメッセージがびっしり書かれていたのです。
残された娘には、日本中から世界中から応援が届きます。
頂くばかりで私はありがとうすら伝えられない、利き腕が動かない、自問自答する毎日でした。
自分に出来ることといえばセーリングしかない、そう気付いた私は悩んだ末、ヨットで太平洋を横断し「ありがとう」を伝えることを決意しました。
2年に1回開催されるトランスパック2013(ロサンゼルス〜ホノルル 4,000km)に今年の7月に挑戦し、今回皆様のご厚意でゴールの地、ホノルルに娘と私の父を招待して頂きました。
ホノルルには、私のお仲人のご夫妻もかけつけてくださり、一緒にレースに挑戦したトランスパック2013クルーとその家族と共に忘れられない1週間を過ごさせて頂きました。
ヨットの船体・ユニフォームには日本航空の鶴のマーク、JMB会員の皆様の暖かい思いを乗せ、トランスパック2013を完走し、日本人初となるクラス優勝・49フィート以下最速タイム賞・ナビゲータ賞の3つを受賞し、「ありがとう」を伝える我々のキャンペーンはハワイのニュースでも報道されました。テレビをみた娘はびっくりしておりました。
JMB会員の皆様、JALの皆様へ心から御礼を申し上げます。
TEN QUARTER 様 宮城県仙台市若林区 40代男性