変わる香港
変わらぬ香港
香港は、初めて訪れても、リピーターとして訪れても、いつもエネルギッシュで、鮮烈な印象を与えてくれる街。経済の中心地として、日々、新しい価値を生み出しながらも、歴史に根づいた、変わらぬ魅力を保ち持ちつづけています。香港島エリアでオールドタウンを探索したら、九龍エリアではちょっとディープな街歩きを楽しんで。新旧のシーンを絶妙にミックス&マッチさせた旅プランなら、香港の“今”をたっぷり感じられそうです。
今また新鮮な
オールドタウン散歩
初日は、香港島を気ままに散歩。中環(セントラル)から上環(ションワン)のミッドレベルを結ぶハリウッドロードは、香港の開港当時からある古い通り。まずは、文武廟からオールドタウン散歩をはじめます。文学と武道の神が祀られた文武廟は、昔も今も地元の人々の崇敬を集める、香港最古の道教寺院。天井から吊り下げられた渦巻き状の巨大な線香が、フォトジェニックです。ハリウッドロード沿いには、南北に交差する階段や小さな道も多くあり、散歩も飽きません。
文武廟
124-126 Hollywood Road, Sheung Wan, Hong Kong Island
新旧が溶け合う
街角をふらり
現代的な高層ビルが立ち並ぶ景観に、古い建物をリノベーションした建築物が溶け合っているのが、今の香港の面白さ。蘭桂坊(ランカイフォン)の近く、19世紀末に建てられた冷蔵倉庫を改築して、ギャラリーやバー、ライブ会場などに生まれ変わらせたのが、フリンジ・クラブ。香港アートの発信地として、広く知られるようになりました。屋上にあるカフェで、周囲のビルを眺めながら、新旧がミックスマッチする光景の中に身を置くのも、素敵な旅時間。
フリンジ・クラブ
2 Lower Albert Road, Central, Hong Kong Island
PMQで注目の
アートシーンに触れる
年々、盛り上がりを見せている香港のアートシーン。今、訪れたいのは、ハリウッドロード近くにある「PMQ」。かつて既婚者向けの警察宿舎だった歴史的価値ある建物を保存活用し、ブティックやアトリエ、レストランなどが入った新しい施設として、2014年オープン。さまざまな香港人アーティストやデザイナーたちがオリジナリティを発揮、自分のクリエーションを発信する場となっています。お気に入りの作品を発掘するのも楽しみ。
PMQ
35 Aberdeen Street, Central, Hong Kong Island
街の熱気が伝わる
絶景ルーフトップバー
夕暮れ時に、ちょっとドレスアップして出かけたいのが、「セヴァ」のルーフトップバー。中環にある複合ビルの25階にある「セヴァ」は、香港在住の流行に敏感な外国人が集う、話題のソーシャルスポットです。アーティスティックな装飾で彩られた店内は、どこもユニーク。気分がぐんと上がります。ルーフトップバー「テラス」に座れば、目の前に広がるのは、香港島の東側から九龍側にかけての夜景。忘れられない夜になりそうです。
セヴァ
25/F, Prince’s Bldg, 10 Chater Rd, Central, Hong Kong Island
朝食を食べに
2階建てトラムで
香港島の主な繁華街をカバーしている2階建てトラムは、地元の人々の足であるだけではなく、観光客にとっても便利な乗り物。運賃も全線一律なので、気軽に乗り降りできます。朝、お気に入りのお粥屋さんへ行くのに、ヒョイっと乗ったり。2階席に陣取って、香港島の街並みをゆっくり眺めてみたり。トラムからすぐ間近に見る街の光景は、まるでロードムービーのよう。トラムに乗ることそれ自体が、小さな旅の経験です。
下町情緒あふれる
深水埗を探索する
香港ビギナーはもちろん、主な観光エリアはほとんど訪れたというリピーターでも、きっと楽しめるのが、九龍エリアの深水埗(シャムスイポー)。下町風情ある街並みが続き、地元ならではの活気ある空気感に満ちています。駅近くのドラゴンセンターは、雑貨店やスーパー、フードコートなど、どこも地元客で賑やか。今まで知らなかった香港の素顔に会えそうです。最近は、路面店として新しいブティックなどもお目見えしています。
深水埗
37K Yen Chow St, Sham Shui Po, Kowloon.
金魚が泳ぐ街で
金運アップ!?
たくさんの露店が軒を連ねる女人街(ノンヤンガイ)は、香港でも王道の観光通り。その女人街をさらに北へ進むと、通称、金魚街(カムユーガイ)エリアに入ります。左右の店先にずらりと並べられているのは、ビニール袋に入れられた、さまざまな金魚!ゆらゆらと金魚が袋の中で泳ぐ様子は、なんとも不思議で幻想的。金魚は風水的に金運が上がるとされるので、金魚街は開運スポットとも言われます。運気が上がるスナップを、金魚街で撮ってみては。
女人街
Tung Choi Street, Mong Kok, Kowloon
旅の締めくくりは
スターフェリーで
旅の最後は、スターフェリーに乗って。道路や鉄道トンネルなどが整備されているビクトリア・ハーバーですが、1888年に就航したスターフェリーの人気は、今も衰えていません。九龍エリアと香港島エリアを結ぶたった10分程度の船旅ですが、地元の人々に混ざって、水上から眺める香港は、旅情たっぷり。変わらぬ香港がいつもここにあることに、感謝の思いすら湧いてきます。船上で旅を振りかえると、きっとまた来たいという思いがこみ上げてきます。
スターフェリー
Star Ferry Pier, Tsim Sha Tsui, Kowloon
帰りの機内でも
旅の高揚感は続く
香港の街でエネルギッシュな空気をたっぷり吸いこんだら、帰りの機内も楽しみ尽くそう!という気持ちになるもの。まずはプログラムガイド「JAL Mooove!」をチェックして、最新映画やうっかり見逃していた作品を堪能しましょう。お食事を楽しんだ後は、シートにゆったり身を沈めて音楽を耳にまどろむもよし、旅の写真を見返して思い出に浸るもよし。機内誌「SKYWARD」を開けば、ここから新たな旅のプランが生まれるかもしれません。