南アメリカ大陸のほぼ中央に位置する国、ボリビア。多くの国と国境を接する、海を持たない内陸国だ。標高4,000m級のアンデスの高みから、深い渓谷、荒涼としたサバンナ、熱帯雨林が広がる低地まで、国土は地形の変化に富み、多彩な自然環境を有している。

 

 首都ラパスは、アンデス山脈のアルティプラノ高原にあり、なんと標高約3,600m。世界最高所の首都として知られる。美しい山並みと近代的な都市のコントラストが特長だ。ほかにも、古代文明の遺跡、活気ある市場や大聖堂など、周辺をぶらりと散策すれば容易に多彩な魅力と出合えるだろう。

 

 ラパスを擁するアンデス地方は、標高が高いことから気温が低く、肉やジャガイモを使用したスープや煮込みなど温かな料理が多い。とくに、ジャガイモはボリビア人にとって欠かせない重要な食材だ。アンデスが生み出した代表的な作物であり、数十種類もの品種が栽培され、蒸したり煮込んだり、さまざまな調理法で食されている。なかでもフライドポテトは大人気。国民食であるピケマッチョも、フライドポテトを使ったボリューム満点のひと皿だ。

世界最高所の首都・ラパスの街並み

市場に並ぶ多種多様なジャガイモ

 見た目も量もどっさり豪快で、パーティー料理にも重宝されるというピケマッチョ。定番の調理法は、ひと口大に切った牛肉とソーセージに、トマトや玉ねぎ、パプリカ、フライドポテトなど、たくさんの野菜を炒め合わせ、仕上げにゆで卵をトッピング。味の決め手になるのは、クミンが香るピリ辛のトマトソースだ。そう、フレッシュなトマトソースもボリビア料理になくてはならないもの。油多めの料理にもさっぱりスパイシーなソースが相性抜群で、食欲をいっそう刺激する。

 

 色とりどりの食材がソースと混ざり合う、見た目も華やかなピケマッチョ。さあ、お腹が空いたら準備は万端、パーティーのスタート。みんなでたっぷり平らげよう!

TRAVEL COLUMNは2024年3月の本配信をもって、終了いたしました。今までご愛読いただき、ありがとうございました。

 

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