危険物梱包のマーク・ラベルについて

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本年1月に弊社貨物の取り扱い施設において、米国当局(Federal Aviation Administration, FAA)による危険物取り扱いに関する監査が実施されましたが、その際に、弊社で受託・輸送した危険物貨物のラベルが部分的に覆われていることについて、危険物規則に違反しているとの指摘を受けました。

1. 実際に違反が指摘された貨物

包装物にはドライアイスが含まれており、適正にラベリング、マーキングされていましたが、第9分類危険性ラベルの一部が透明なプラスティックの上にマーカーで手書きされた文字によって部分的に覆われていたことについて、FAA監査官から指摘がありました。

2. 同じ規定違反となる貨物

こちらは監査で実際に指摘されてはいませんが、同じ違反となる事例を紹介します。包装物にはドライアイスとUN3373(生物由来物質カテゴリーB)が含まれており、適正にラベリング、マーキングされていましたが、UN3373マークの一部が他の貼り紙によって部分的に覆われていました。これは危険物規則違反に当たり、当局の監査においては指摘となる事例です。

違反となる危険物規則

IATA DGR 7.1.3.1

All marks must be so placed on the packages or overpacks that they are not covered or obscured by any part of or attachment to the packaging or any other label or mark.

(和訳)

全てのマークは、包装物またはオーバーパックに、包装の一部または付属物、あるいは他のラベルやマークによって覆われたり不明瞭になったりしないように配置する必要がある。

IATA DGR 7.2.6.1 (a)

(a)all labels must be securely affixed or printed on the packaging so that they are readily visible and legible and not obscured by any part of or attachment to the packaging or by any other label or mark;

(和訳)

全てのラベルは、容易に見えて判読でき、包装の一部または包装への付属物、あるいは他のラベルやマークによって隠されないように、包装にしっかりと貼り付けられるか印刷されなければならない。

危険物を収納した包装物に対して適切にマーク、ラベルを施すこと、またそれらマーク、ラベルを他のマーク、ラベルなどで覆ったり不明瞭にならないようにすることは、危険物規則で定められている「荷主の具体的な責任」の一つとなっていますので、危険物貨物を準備される際には、この点に十分ご注意の上でご対応いただきますようお願いいたします。

今後とも円滑な危険物の取り扱いにつきまして、ご理解・ご協力をどうぞよろしくお願いいたします。

 

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webmastercargo@jal.com

2025年10月10日

日本航空株式会社