JAPAN AIRLINES

定例記者会見

2011年3月28日、定例記者会見を実施いたしました。
会見での管財人・社長のメッセージを掲載させていただきます。

日本航空 法人管財人職務執行者
企業再生支援機構 企業再生支援委員長
瀬戸 英雄
 
 

昨年1月19日の日本航空の会社更生手続開始から1年2月余、本日をもちまして日本航空の会社更生手続が終結しました。

日本航空は、東京地方裁判所の許可を得まして、本日主要債権者でもある金融機関をはじめ合計11金融機関より約2550億円の資金調達を行い、更生債権等に対する一括弁済を実行しました。
その上で、東京地方裁判所に対し、会社更生法239条1項2号に基づいて、会社更生手続の終結の申立てをしたところ、本日午後2時、同裁判所より会社更生手続終結の決定を頂戴いたしました。

会社更生手続終結決定を受けまして、先ほど社内におきまして株主総会を開催し、取締役5名、監査役4名を選任いたしました。その上で、取締役会を開催し、役員体制を決定しました。

次に、今月15日、裁判所の許可を得て、取引先など8社を割当先として総額127億円の第三者割当増資を実施しました。この増資の結果、昨年末の日本航空の役員による出資と併せると、本日現在の株主数は29名、資本金・資本準備金の合計額は3,627億400万円となります。なお、これにより、企業再生支援機構の有する議決権の割合は、96.5%になりました。

次に、株式会社日本航空インターナショナルは、商号を日本航空株式会社に変更いたします。昨年11月30日に成立した更生計画に基づくものです。
以上のとおり、関係各方面のご協力を得まして、管財人の職務を全うすることができました。ありがとうございました。

この機会に、一言、所感を述べさせてください。
JAL再生は、企業再生支援機構の支援(融資・出資、人的支援等)に加えて、裁判所の会社更生手続を併用することで進めました。この手法については、様々なご批判も頂戴しましたが、裁判所の監督の下で、管財人が財産管理処分権と業務執行権を専権することによって、始めて過去のしがらみを解き放ち中立な立場で公正公平で透明性の高い更生計画を立案することを可能としてくれました。
また、この1年余の航空需要はビジネス・観光ともに回復基調に入るという幸運に恵まれました。加えて、円高、燃料費の安定という好機を捉えることができ、また何より、多くのお客様から温かい応援も頂戴したことによって、奇跡的ともいえる業績を達成することができました。日々激しく変転する競争環境に対応できるしなやかな組織へと一気に改編して生き残りを図ったのですが、その過程は、とても辛いものでした。金融機関を含む債権者、旧株主の皆様に多大なご負担をお願いせざるを得ませんでしたので、グループ全社員とそのご家族には、切り詰めたご苦労をおかけしました。

去る3月11日の東日本を襲った激震、町を呑み込む大津波、そして原発事故。このたびの災害で亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された方々には心よりお見舞い申し上げます。
わが国は、いま未曽有の国難に直面しております。経済活動に全体に長期にわたって厳しい試練を与え続けることは覚悟せざるを得ません。
JALは、まだ病み上がりの体力しかありませんが、オールジャパンともいえる支援によって再生の機会を与えられました。未だ病み上がりではありますが、いま航空会社としてできうる最大限の貢献を果たすべきでことは言うまでもありません。
JAL社員は、大きな苦難を乗り越えた生々しい経験を共有しています。グループ全社員のJAL存続へ懸ける強い思いが、現場を基点として改革の推進力となりました。この間に発揮したJAL社員の素晴らしい団結力と克己心は、かならずや被災地の皆様に役立つことを、直接間接に、小さくとも一つ一つ積み上げてくれると期待しております。

この1年余の改革の目的は、景気変動に対応できる機動力とイベントリスクを乗り越える耐性を高めることでした。まだまだその途上ではありますが、この間に確立した効率的な経営体制ははたして本物なのか、それがまさに問われるところではありましょう。
もとより、会社更生手続の終結は、JAL再生の完結ではありません。しっかりした財務基盤を構築し、一旦失った経済的・社会的な信用を回復するための一里塚でしかありませんし、企業再生支援機構による支援手続は、なお継続します。
稲盛会長・大西社長の下、全社員が不撓不屈の精神で、この難局を乗り切る所存です。今後とも、JAL再生の道筋を皆様方には注視していただき、様々な視点からご意見いただければ幸いです。
ありがとうございました。

日本航空 社長
大西 賢
 
 

本日はお忙しい中、お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。
本日私からは大きく3点、ご挨拶させていただきます。最初は「東日本大震災」について、そして「更生手続きの終結と2月度の経営概況」について、最後に「これからに向けて」となります。

まず3月11日の東日本大震災で亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。また、被災された皆様、関係の皆様に心よりお見舞いを申し上げます。
地震発生後、JALグループは直ちに対策本部を立ち上げ、各空港の被災状況やオペレーションの体制を確認した上で安全運航の維持に全力を尽くしました。地上交通機関が寸断された中、東北方面への救助のための往来や物資の輸送に少しでも早期にお役に立つべく、翌12日の朝から東北方面を中心とする臨時便の設定を開始いたしました。
航空機、乗務員、空港スタッフといった、JALグループの持てる全てのリソースを投入しながら東北方面への臨時便の設定や定期便の使用機材の大型化に取り組み、昨日(3/27)までに計469便の臨時便を運航し、機材の大型化と併せて提供座席数を7万席近く、増強して参りました。
未だ、地上交通網が復興途上にある中、空路による被災地の支援・復興のため、および、多くのお客様のご要望にお応えできるよう、航空機、乗員、地上人員、システムを含めた器材を確保し、臨時便等の運航に、柔軟に対応して参ります。
このため、多便数を運航しております国内路線については、一部減便を発表させて頂いております。また、需要の減退により、供給が過多となる見込みの国際線についても、使用機材の小型化と減便を決定しました。ご予約いただいているお客様にはご迷惑をおかけしますが、工夫しながら、可能な限り路線を維持していきたい考えです。是非、ご理解を賜りますようお願いします。

2点目となりますが、先ほど瀬戸委員長よりご挨拶がありましたとおり、本日、更生手続きを終結させることができ、また、新役員体制が固まりました。
2月度の実績につきましては、単月・連結ベースで91億円の営業黒字を確保いたしました。また昨年4月からの累計では連結ベースで1,749億円の営業黒字となり、2010年度全体でも営業黒字は計画を大幅に上回る見込みです。
しかしながら3月11日の地震発生以降、国内線・国際線ともにご旅行をキャンセルされる動きが生じていることも事実であります。特に原発事故に対する不安感、不透明感が高まる中で予約率は伸びず、今後の状況については楽観視できないものと認識しています。
更生計画の中では「リスクに耐え得る経営の実現」を掲げ、部門別採算制度の導入や組織体制の変更、社員の意識改革に努めて参りました。今後は新役員体制のもと、グループの総力を結集させて、この困難を乗り越えて参ります。

最後になりますが、JALグループが再生のチャンスをいただいたこと、会社更生法の適用申請以降も運航を継続させていただけたことに改めて感謝申し上げます。また債権者や株主の皆様に多大なるご迷惑をおかけしたこと、この会社の将来を私たちに託し、思い半ばにして会社を去った仲間の協力があったこと、そして何よりもお客様の温かいご支援があったこと、これら全てによって更生手続きの終結を迎えることができたということを、本日、改めて、JALグループ全員で肝に銘じます。
そして2012年度に再上場を果たし、名実ともに自立した株式会社として真の再生を果たすためにも、引き続き安全運航を大前提としながら2011年度にしっかりとした結果を残したいと考えます。
JALグループは安全運航を堅持し、自己改革と徹底した自助努力を行いながら、さまざまイベントリスクを克服し、日本や世界の空で皆様に選ばれ、お役に立ち続けることができる航空会社に生まれ変わって参ります。

私からは以上です。ありがとうございました。

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