私たちの取り組み
健康経営
健康経営と労働安全衛生について
「健康経営宣言」
当社は、JALの特例子会社として障がい者雇用を促進する役割を果たすとともに障がい特性に基づく職務開拓やより働きやすい職場環境を整え、多様な人財が活躍するダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DEI)を推進しながら、お取引さまと連携して社会課題の解決に取り組み、持続可能な社会の実現および社会の進歩発展に貢献する企業となることを目指しています。
その実現のためには、社員の「心身の健康」と「労働安全衛生」は必要不可欠なものです。当社に集う社員一人一人が安全で生き生きと働き、健康で幸福な人生を築いていけるよう、社員・会社・健康保険組合が一体となって健康経営に取り組むことを宣言いたします。
株式会社JALサンライト
健康経営責任者(CWO)城田 純子
2024年10月1日
健康経営の目的
- 健康経営で解決したい経営上の課題
「障がいを仕事の障害としない環境をもとに、多様性を生かし、新たな価値を創造し続ける」ことで、「全社員の物心両面の幸福」を実現することを目指しています。障がい者雇用を継続しながら、障がいの有無にかかわらず全従業員が健康でいきいきと働けるよう中長期的な展望に立った従業員のパフォーマンスのアップと企業価値の向上が課題です。 - 期待する効果と健康経営全体の目的指標について
健康経営の取り組みを通じて全従業員がパフォーマンスを最大限に発揮しながら、企業価値の向上を目指します。健康経営全体の目的指標として、従業員のアブセンティーイズム(年間一人当たりの体調不良による平均欠勤日数)、プレゼンティーイズム(労働生産性低下率:病気やケガがないときに発揮できる仕事の出来を100%として過去4週間の仕事の平均割合)、ワーク・エンゲージメント(自分の仕事に誇りを感じる割合)を経年で分析しています。
各指標の目標値については、2021年度に測定した値を基準として、JAL Wellness 2025指標と連動して、2025年度までの目標スコアを設定しています。
主な健康課題
社員のパフォーマンスに影響を及ぼすリスクとして、以下の健康課題を特定しています。
・2023年度のストレスチェックの結果、高ストレス者比率が12.7%と比較的高い。
・社員の平均年齢の上昇に伴い、肥満の割合が高まる傾向にあり、将来の生活習慣病リスクにつながる可能性がある。
・全従業員の58.2%を占める女性の乳がん検査受診率、子宮がん検査受診率が低い。
・2023年度従業員アンケートの結果において、プレゼンティーイズム測定における生産性低下率は‐24%となっており、従業員がパフォーマンスを十分に発揮できていない状況が見受けられます。
・2023年度従業員アンケートの結果において、運動維持期(6カ月以上前から健康づくりをはじめている)にある従業員の割合が49%と低い。
取り組み方針
健康課題を踏まえ、以下を全社方針としています。
・メンタルヘルス対応策として、ストレスチェック実施率の向上とストレスチェックの集団分析結果をラインケアへ活用します。
・生活習慣病のリスクを減らすために食生活および運動習慣の改善を促進します。
・乳がん、子宮がん検診を受診しやすい環境を整え、検診率を向上させることにより、女性の健康保持・増進を図ります。
・労働生産性低下率のリスク因子(運動・睡眠・ストレスなど)を経年で分析し、適切な施策を打つことにより、中長期的なプレゼンティーイズムの軽減を目指します。
・各職場のWellnessリーダーが職場単位での運動推奨活動を拡げることにより、全社で運動習慣のない社員を巻き込んで健康づくりを促進します。
〔健康経営で解決したい健康課題から健康投資までのつながり〕
推進体制
・社長を健康経営責任者とし、経営会議は健康経営の目的・全社方針・目標・取り組み・評価改善などに関与し、意思決定を行います。
・社長直下のウエルネス推進室に専任の担当者を配置するとともに、各職場のWellnessリーダーを任命し、各職場のWellness活動を促進します。
・日本航空ウエルネス推進部、日本航空健康保険組合との定期的な情報共有・協議を行い、効果的に健康経営の実践を推進します。
サポート体制
障がいの特性に留意しつつ、あらゆる部門で活躍できるよう、さまざまな配慮を取り入れています。その企画・サポートの中心的な役割を人財開発室が担っています。
私たちが取り組む配慮の具体例
- 業務中の定期的な休憩が必要な方は、相談により適宜休憩を取りながら就業しています。(共通)
- 相手とのコミュニケーションや連絡には各種ツールやメールを使用し、電話が入った場合にはグループ内社員が取り次ぎ対応します。(聴覚)
- 給与計算や発券業務など、数字や文字を扱う業務には支援機器の補助を取り入れています。
書類は大きめの紙を用意したり、社員による読み上げなどの情報保障をおこなっています。(視覚) - PCの片手操作は入力に時間がかかりますが、周囲のサポートや業務量調整をするなどの配慮をしています。(上肢)
- フラットなフロアとなっており、通路に物を置かないなど、安全な通路の確保に努めています。(下肢、視覚)
- 定期面談や声がけをおこなうことにより、職場の悩みや相談をする機会を設けています。
体調や業務量に応じて小休憩をとり、働きやすい作業環境づくりを心がけています。(知的)
使用ツールと設備
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- 音声変換ソフト
- 会話内容をリアルタイムに文字表示させることができます。会議、打ち合わせなどに使用し、情報保障をおこなっています。
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- 筆談ボード
- 簡単な会話や手話では伝わりづらい時に使用しています。
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- 耳マーク
- 聴覚障がいのある社員のために会社が用意したマークです。
個々の特性を伝える言葉を記入したものをデスクに置くなどすることで、突然話しかけられた時などの補助となります。
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- 拡大読書器(写真左)音声読み上げソフト(写真右)
- 音声読み上げソフトはPC画面に表示された情報や入力した文字を読み上げることで、メールやシステムなどを操作できます。
拡大読書器は書類を読む際の補助として文字の拡大や色の反転が可能です。
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- 車いす用トイレ
- 車いすでも利用しやすいよう、十分な広さと横開きの扉を備えています。
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- 休憩室
- 内部障がいのある社員など、個人の体調に合わせて適宜利用できます。
各種体制
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- 手話
- 会議や講習などは、手話通訳士を手配して情報保障をおこなっています。また社内には簡単な手話ができる社員もいます。
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- ジョブサポーター(見守り支援)
- 軽度の知的障がいのある社員の業務については、元客室乗務員を中心としたジョブサポーターが補助しています。
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- OJT・世話役制度
- 入社後3か月間は同じグループ内の先輩社員が専任サポートします。また、世話役を設けることで悩みや生活面の相談も気軽に話せる体制をとっています。
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- カウンセリング
- 「障がいの有無に関わらず、社員みなさんのお困りごとやご相談、ちょっとしたことでも、気軽に話してもらえるような存在でありたいと思っています。」
お互いを理解する
- できること、できないことの役割を分担して、障がい者も健常者も一緒に業務をおこなっています。
- さまざまな種別の障がいのある社員が在籍していますので、障がい者と健常者だけでなく、障がい者同士での理解も必須と考えています。そのため障がい種別によりどのような不便や苦労があるかを理解するための活動(勉強会など)をおこなっています。年2回以上のペースで定期的に講師を招き、さまざまな障がいに関する勉強会を開催しています。