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JAL's スピリット

第4回-1

徳田 英行(Hideyuki Tokuda)

(株)JALエンジニアリング 成田部品整備センター メカトロニクス整備部

徳田 英行(Hideyuki Tokuda)

私を育ててくれたジャンボ

私とジャンボとの付き合いは、1975年に初めて配属された職場で、在来747型機(クラシックジャンボ)のHF(短波)通信装置の整備を担当した時から始まりました。
担当したHFトランシーバは、当時在来747型機を始め、JAL保有の全ての機体に使用されていましたが、内部にトランジスタと共に真空管を使用しており、「未だに真空管を使っているんだ」と驚かされた記憶があります。
しかし、当時はそれ以上に高出力の電波を出せるものがなく、その後も長い間使用されました。
トランシーバの内部には、周波数を変えると可動する部分がありました。
可動部分の使用時間や状態を確認してのクリーニングや調整、回路図を見ながらの故障箇所の修理等、整備の仕事を始めた当時が懐かしく思い出されます。
在来747型機のHFのアンテナは、翼の両端から後ろに向け長い棒状のものでしたので、覚えている方もいらっしゃるかと思います。(私たちは、“物干し竿”と呼んでいました)
そのアンテナの根元の翼端内に、電波を効率良く放射するため、アンテナの長さを電気的に調整するためのアンテナカプラと言う装置が取り付けられていました。
この装置も内部に可動する部分があり、組み立てや調整に熟練した技量を必要とするため、経験の浅い整備士はなかなか触らせてもらえない装置だったことを思い出します。

747-400(ダッシュ400)の思い出は、新たに搭載することになったSATCOM(衛星通信)装置の担当者の一人に、指名されたことです。
航空機用SATCOM装置は、その名の通り静止衛星を通して地上と通信を行なうための装置で、洋上からでも電話やデータのやり取りができ、HF通信装置のような雑音が入らない利点があります。
導入前から、JALの在来747型機を使用したSATCOM実験が行なわれていましたが、完成したSATCOM装置は747-400に搭載され、国内初、世界でも最初に採用したエアラインの一つとなりました。
この装置の導入にあたり、1990年に米国の製造会社での最初のトレーニングを受講しましたが、エアラインからの参加者は、私と米国エアラインの担当者の二人だけでした。帰国後、多くの社内関係者にSATCOM装置の教育を行なう機会をいただき、新しい技術の知識を深めることが出来ました。
また、SATCOM装置の自動試験装置を自社製作するため、ほかの担当者と共に試験装置の製作や試験プログラムの作成を行なったことも貴重な経験でした。

ジャンボは、私にとって入社以来色々と学んでいく上で基礎となり大きな影響を与えてくれた航空機で、今でも一番愛着があり忘れられない機種です。
今年度で全てのジャンボ機が退役しますが、売却先での更なる活躍を期待しています。

747在来型機用HFアンテナカプラ

SATCOM装置と製作した自動試験装置の前にて(1992年頃)

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