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JAL's スピリット

第1回-1

岩崎 英明(Hideaki Iwasaki)

日本航空株式会社 747-400 運航乗員部

岩崎 英明(Hideaki Iwasaki)

20年間のありがとうを込めて

ご存知のとおり今年1月19日、日本航空は経営破綻し、現在再建中です。
その中で20年間大量輸送時代の一翼を担ってきた747‐400型機は今年度中にすべて退役することが決まっており、徐々にその作業が進んでいます。

私は1991年に在来747型機(クラシックジャンボ)から747‐400(ダッシュ400)に移行し、以来ずっと‐400の乗員として仕事をしています。
これまで定期便の他に特別便のフライトや飛行教官など乗員を育成する仕事にも携わってきました。

それぞれに色々な想い出がありますが、今年の6月に最も忘れることのできないフライトを経験しました。

それは退役する機体をアメリカ西部の砂漠にある空港に置いてくるというものです。
今まで何百人ものお客さまを載せてフライトしていた飛行機の引退です。
羽田空港から乗員3人と整備士1人、計4人だけのフライトです。

砂漠の空港に到着後、様々な航空会社の飛行機が何百機も置いてあるのが目に入りました。
トライスター、ボーイング727、DC10、、いずれも過去の時代に活躍していた飛行機ばかりです。 中にはエンジンやドアを外されたり、レーダーが装備してある機首部分がない機体もありました。
おそらくその部品を他の飛行機に使うためでしょう。
その中でこのジャンボはきちんと整備され、きれいなシートが装備されてそのままお客さまを載せてフライトができる状態の、何の不具合もない機体です。
その飛行機をこの場に置いて帰らなくてはならないのです。
JALの一時代を築いたジャンボを置いてくるその時の気持ち、それは言葉ではとうてい言い表すことができません。
同時にここまで時代と私たちを育ててくれたジャンボに感謝の気持ちで一杯になりました。

たくさんのお客さまからもジャンボの引退を惜しむ声を頂いています。本当にありがたいことだと思います。
別便で退役フライトを担当した同僚のパイロットの中に、お客さまから頂いた「ジャンボへの感謝」の手紙を機内に残してきた者もいます。
私たちも最後に機を離れるとき操縦桿に感謝のリボンを付けてきました。

今、私が所属している747‐400運航乗員部では感謝の気持ちを大切にして、最後の一便まで安全運航を維持し無事に‐400を退役させる想いを次のようなポスターにしています。

「44機の747‐400へ 20年間のありがとうを込めて 有終の美」

最後のフライトを終えた操縦席

駐機中の機内で

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