
麩屋町通三条。町中とは思えない静けさに包まれた一軒の宿が佇む。京町家の歴史ある表玄関から一歩足を踏み入れると、四季の移ろいをほのかに感じさせる控えめな生け花が、飴色の白熱灯の光に柔らかく彩られている。
こちら炭屋旅館は、お茶の宿としてもその名が知れ渡る名宿である。大正初期の創業以来、歴代の主人が茶の道に通じ、裏千家の家元との縁も深かったことから、しばしばこの宿ではお茶会が行われてきた。現在では、館内にある二つのお茶室で、先代と先々代の命日にあたる毎月7日と17日に釜が設けられ、宿泊客にお茶が振る舞われている。
客室の縁先から苔の青が美しく映える庭を眺めながら、茶の心を楽しむ休日はいかがだろうか。


Tel:075-221-2188
京都市中京区麩屋町三条下ル
- 料金:
- 36,225円〜
(1泊朝夕食付き2名1室利用の1名料金/税・サ込み)
チェックイン 15:00/アウト 10: 30
(上)目にも鮮やかな京懐石の夕食は客室で楽しむことができる。
(左)京都北山の杉を使った数寄屋造りの美しい客室。天井や襖、障子など細かいところにまで意匠が凝らされ、お茶を嗜む人をうならせる。
(下)大正期よりお茶をはじめ俳諧や能、謡などに通じる粋人達が集まっていたという。
Photo by Tomoaki Okamura


