
真珠筏が浮かぶ英虞湾。日没時にはひと際美しい姿を見せる。その夕景を望む賢島の高台に佇むのが、志摩観光ホテル ベイスイートだ。
誕生から2年弱。すでに宿泊の目的となるほど好評を博しているのが、館内のフレンチレストラン「ラ・メール」だ。フランス語で「海」というその名の通り、地元産の魚介や野菜が実にいきいきとした表情でお皿に登場する。驚くのは、スペシャリテの「黒鮑ステーキ 鮑の肝エマルジョンソース 旬野菜添え」。水と大根・香味野菜で煮込んだ後にグリエされた、柔らかく味わい深い鮑はもちろんだが、添えられた旬の野菜が、後を引き、旨味が口いっぱいに広がる。若きシェフ樋口宏江さんが、女性ならではのやわらかな感性で、素材選びから仕上げのソースの1滴までこだわった逸品なのだ。
地産地消を謳う店は数多くあれど、地に足の着いた、優しい気持ちになれるお料理が味わえるところは、そう多くはない。鮑の旬は夏。今度の休暇にぜひ訪れて、目で舌で体験していただきたい。

Tel:0599-43-2111
三重県志摩市阿児町神明731(賢島)
- 宿泊料金:
- 1泊2食1名42,000円〜(2名1室利用時)
レストラン「ラ・メール」
- 営業時間:
- 18:00〜20:30(L.O.)
- レストラン料金:
- 18,000円〜
※宿泊者のみ利用可
中部空港から電車で賢島駅へ。賢島駅より送迎車にて2分
(上・下)ベイスイートは、藤田嗣治の名画も並ぶ由緒ある名宿「志摩観光ホテル クラシック」に隣接して、2008年秋に誕生。内装はハーシュ・ベドナー・アソシエイツ社の設計。
(左)大根のジアスターゼにより中は柔らかく、外は香ばしく仕上げられた黒鮑。付け合わせの旬野菜の滋味に驚くなかれ。
Photo by Hiroshi Okayama


