JAPAN AIRLINES

定例記者会見

2012年2月15日、定例記者会見を実施いたしました。会見での社長挨拶の概要を掲載させていただきます。
(社長の植木が代表してご挨拶させていただいております。)

日本航空 社長
植木 義晴

本日はお忙しい中、お集まりいただき、ありがとうございます。本日私からは、3点、(1)新体制のスタート、(2)中期経営計画、(3)787についてご報告させていただきます。

1月17日の会見においても述べさせていただきましたが、当社の状態は未だに上昇中であり、今後、安定した巡航飛行に早期に移らなければならないと思っています。

また、稲盛名誉会長から頂戴した二つの宝、すなわちフィロソフィと部門別採算をより深化・実践することにより、この日本航空という会社を「世界一お客さまに選んでいただける、また、愛される会社とする」という志に一点の曇りもありません。

破たん後2年間、粉骨砕身され、収益を上げることのできる会社の礎を築いていただいた、稲盛名誉会長と大西会長の助言もいただきながら、安全運航を基盤とし、いかなるリスクにも耐えうる強固な会社を作り上げてまいります。

2点目は、中期経営計画についてご説明させていただきます。
まず、今回の中期経営計画に含まれる項目として、プレスリリースの「成田−サンディエゴ線 成田—ヘルシンキ線の新規開設について」「JAL、787-8の長胴型 ボーイング社787-9を発注」からご説明させていただきます。

2012年度中に、4月22日開設予定のボストン線に加え、日本・アジアからの直行便未就航地点であるサンディエゴ線を12月に開設します。
サンディエゴは、情報通信・バイオ・製薬・医療機器関連など、多種多様な産業が盛んで、各種研究・教育機関も周辺に展開されています。また、メキシコ国境近くにも位置し、日本企業を含む生産工場も点在しておりますので、ビジネス需要の取り込みを強化してまいります。

加えて、欧州では、欧州の玄関口として最適の位置にあり、oneworldのパートナーであるフィンエアーの拠点であるヘルシンキ線を来年(2013年)3月に開設します。ヘルシンキは、欧州域内54地点へのネットワークを有する、ハブとして高い機能を持つ空港で、地理的優位性もあり、時間をロスすることなく目的地に到着することができる点からも、高い需要があると判断しました。

また、今後も著しい成長が見込まれるアジア路線については、来年度(2012年度)下期より成田=シンガポール線、成田=デリー線を787機材で増便し、787の特性を活用した中長距離路線のネットワークを迅速に展開します。東京=シンガポール線は全便が787運航、東京=バンコク線についても787および777-200機材を投入し、商品向上を図り、競争力を向上させます。

次に787-9に関するプレスリリース「JAL、787-8の長胴型 ボーイング社787-9を発注」をご参照ください。787については、確定発注機数を35機から45機に拡大します。既に導入が決まっている787-8の発注数を25機とし、新たに長胴型の787-9 20機を2015年度以降順次導入し、国際線中長距離路線(欧米・東南アジア路線)に集中的に投入し、お客さまのニーズに的確にお応えできる機材構成としていきます。

今後787-8、787-9の導入により、2013年以降も国際線中長距離路線を中心に新規路線を開設、また経年機の機材更新を積極的に進めてまいります。

次に、プレスリリース「JALグループ 2012−2016年度 中期経営計画を策定」についてご説明させていただきます。
(中期経営計画の詳細については、こちら(PDF:約1MB)をご参照ください。)

最後に、787についてです。787の新規路線については先ほどご説明させていただきましたが、787については、皆さまもご承知のとおり、現在、不具合を抱えており、ボーイング社が修理を行っていると聞いています。
この不具合についてボーイング社は、"短期的には安全上の問題はない"としていますが、当社としては、しっかり修理を施していただき、「安全且つ完全、完璧な形」で787を受領したいと考えています。

したがいまして、初号機の受領については、現時点で3月末を想定しています。これにより、誠に遺憾でありますが、3月末より787での運航を計画していた、羽田=北京線、成田=モスクワ線、成田=デリー線の3路線の787化については、4月下旬以降に延伸せざるを得ません。
しかし、新たに開設するボストン線については、予定どおり、4月22日の運航を考えています。

結びとして、私は1月17日の記者会見の挨拶で、「私の望みはJALを"世界一"のエアラインにすることにあります。」と述べさせていただきました。それは、「世界で一番お客さまに選ばれ、愛される会社」にしたい、という意味で申し上げました。

今回の中期経営計画の達成により、JALは国内・国際とも、より強固で安定したフルサービスを提供するネットワークキャリアとして、安全運航を基盤とし、お客さまに最高のサービスを提供し、企業価値を高めて社会の進歩発展に寄与できるものと確信しております。

今後も、JALフィロソフィの更なる深化や部門別採算制度のJALグループ全社への水平展開など、固い経営をめざし、収益性の高い企業にしてまいります。よろしくお願い申し上げます。

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