JAPAN AIRLINES


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航空豆知識


文 日本航空 一等航空整備士
第37回
[Q] [コミューター航空ってどんなもの?]
[A]  皆さんは「コミューター航空」という言葉をご存知でしょうか? アメリカのような広大な国では、町から町へと移動するのに小さな飛行機を使用することが多く、およそ50人くらいのお客様が乗れる飛行機での航空輸送をコミューター航空といい、こうした輸送サービスを専門に営業している航空会社をコミューター航空会社と呼んでいます。

 さて、話は日本国内に変わりますが、実は日本にもコミューター航空会社が12社存在しています。私たちJALグループにも、名古屋を本拠地とするジェイエアや沖縄の離島間を行き来する琉球エアーコミューターなどがあります。日本でのコミューター航空は、これまで「60席以下の飛行機での不定期航空輸送事業による二点間輸送」とされていましたが、2000年2月から100席未満の飛行機による航空輸送すべてをコミューターと呼ぶようになりました。主要都市を結ぶ幹線輸送に対して、コミューターは比較的近距離の地域間輸送を担って運行していますが、大型機で大変混雑している羽田空港には、今のところコミューターが乗り入れる余地はありません。

 狭い国土の割に山が多い日本では、道路や鉄道などの陸上の交通手段に比べて、飛行機には目的地に格段に早く到着できるという利点があります。たとえば広島から金沢までは、地上の交通手段では4時間30分で16,000円程度の時間と費用がかかりますが、コミューターで空路を利用すれば所要時間1時間10分、23,000円で到着することができます。

 コミューター航空のもう一つよいところは、短時間に出発準備ができるということです。通常のジャンボ機などでは、国内線でも到着から次の出発まで約1時間、国際線では2時間程度の準備時間が必要です。ところがコミューター航空は、その機体の小ささから約30分程度で次の飛行準備を完了させることができます。1日の便数を増やし、多方面にも飛ばせるわけです。多くの目的地にたくさんの便を飛ばすのが、コミューターの得意技といったところでしょうか。

 あなたの町から気軽に飛行機でお出かけ。近い将来、町と町を結ぶコミューター航空は旅やビジネスの足としてもっと身近なものとなるでしょう。

 
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日本航空月刊誌『Agora』1998〜2003年掲載