JAPAN AIRLINES


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航空豆知識


文 日本航空 一等航空整備士
第31回
[Q] [機内の明かりはどのように照らしているの?]
[A]  皆さんは飛行機に乗って、何となく機内の雰囲気が「落ち着くな〜」と感じられたことはありませんか?

 実はこの秘密は機内の明かりの照らし方にあるのです。機内の照明に使われている蛍光灯や電球は、皆さんからは見えないようになっています。そして光源(蛍光灯や電球)から出た光を一度、天井や側壁に反射させて機内を明るくしています。このような照明の方法を間接照明といいますが、こうすることによって光が柔らかくなり冒頭で述べたような「落ち着く」雰囲気を醸し出すことができるのです。 ぺんぎん

 飛行機の客室内を照らすライトは、機内の通路の両側にあたる収納棚の上と窓の上方にあります。長いものでは2mぐらいの長さの蛍光灯もあるんですよ。蛍光灯以外では電球を使用した常夜灯が飛行機の出入り口付近にあります。これらはすべて前述した通り間接照明で機内を照らしています。

 実はこの間接照明は「雰囲気づくり」のためだけに採用されているわけではありません。飛行機が揺れたりして蛍光灯が割れるような事態が起こったとしても、お客様にガラスの破片が降りかからないように、という隠された配慮があるのです。

 間接照明に対して電球の光が直接目に入るものを直接照明といいますが、どうしても間接照明の方が暗くなりがちです。機内を職場としているキャビンアテンダントもやや暗めの機内では顔色が悪く見えてしまうことがあるので、顔色を良く見せるためのメイクを心がけています。機内でのビジネスや作業には読書灯を活用するのがお勧めです。 豆電球

 慌ただしい旅の間、旅行者にとって飛行機の機内は落ち着けるものであってほしいですよね。そしてこのようにライトひとつをとっても、その裏側ではお客様の安全と快適な旅を提供できるよう私たちは努力を重ねています。


ペンギン



最新の機内エンターテインメントシステムが搭載されたボーイング747-400の機内。
収納棚の上部で間接照明の光が天井に反射しています。

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日本航空月刊誌『Agora』1998〜2003年掲載