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コックピット日記

「コックピット日記」は4人の機長が毎月交替で、パイロットに関する話や日常の乗務で出合ったこと、ちょっとした役立つ情報などを、読者の皆さまにお届けするエッセイです。

Captain87  パイロットの目線文=塚本裕司(日本航空機長)

 多くのお客様にご利用いただいている各地の空港。屋上には展望デッキが設けられているところも多く、飛行機が離着陸する模様をご覧いただけます。
 大型飛行機がゆっくりと誘導路を移動しているのを眺め、「あんな大きな機体をはみ出さないようにしてるんだ。タイヤの位置を目で確認しながら、走行しているのかなぁ」などと、思われたことはありませんか。
 私が担当しているボーイング747−400は、主翼の先端から先端までがおよそ65メートルもあり、JALグループが使用している中で最大です。これに対し、誘導路の幅は空港によって違いはありますが、およそ30メートル。一見すると、飛行機がはみ出してしまいそうですが、道路に接しているのは車輪だけで、同機の場合、胴体の中央部にあるメインギアの左右幅はおよそ12.6メートルなので、大丈夫です。
 とはいえ、左右のゆとりはそれぞれ8メートルほど。しかも、誘導路にはカーブがありますので、車輪がはみ出ないように注意する必要があります。
 駐機場などにいるボーイング747−400をご覧いただけると分かりますが、飛行機のタイヤは前輪も後輪もコックピットの位置より後方についていて、しかも機体の下に隠れてしまうため、私たちパイロットからはまったく見えません。さらに同機では、コックピットが2階席の前方部分にあり、パイロットの目線は地上から約8.7メートルの高さにもなります。いってみれば、3階建ての建物の窓から地上を眺め、目では確認することのできないタイヤがはみ出ないよう走行しているようなものです。
 誘導路を走行する際、基本となるのは、機体の中央を誘導路のセンターに合わせ続けることです。誘導路の中央部には、夜間、緑色の灯りでその位置を示す「誘導路中心線灯」が地中に埋め込まれており、これを前輪が踏むと、ドン、ドンといった振動が伝わってきます。ボーイング747−400の前輪はタイヤが2本並んでいて、約48センチの隙間があります。これに対し、誘導路中央線灯の直径は約20センチです。ですので、前輪の隙間で中心線灯をまたぐことにより、不快な振動は起こらず、しかも機体がセンターを走行していることを確認できるのです。
 地上8.7メートルの高さから、見えない48センチの隙間を狙う。訓練生の頃から、日々のフライトで磨き上げてきた経験と感覚が、地上走行に生かされています。

日本航空 月刊誌『AGORA』より(2003年から連載中)

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