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コックピット日記

「コックピット日記」は4人の機長が毎月交替で、パイロットに関する話や日常の乗務で出合ったこと、ちょっとした役立つ情報などを、読者の皆様にお届けするエッセイです。

Captain76  海を飛ぶ高速船文=南雲恒昌(日本航空機長)

   皆さんは、翼を使って飛ぶ乗り物といったら、何を連想しますか? 旅客機はもちろん、ヘリコプターも翼が生み出す揚力を利用して飛んでいます。さらに、船の中にも翼を備えているものがあり、まさしく飛んでいることをご存じでしょうか。
 一般的な船の場合、船体は浮力によって水面に浮き、スクリューなどによって動きます。これに対し、「ジェットフォイル」と呼ばれる高速船は、水中に翼を出すことができ、その翼で発生する揚力を利用して、船体を完全に水面から浮き上がらせ、時速80キロ近い高速で航行しています。しかも、ジェットフォイルの正式名称は「ボーイング929」といい、旅客機でおなじみのボーイング社が作り出したものなのです。
 ジェットフォイルの操舵席はどうなっているのか興味があり、先日、東京(竹芝)と伊豆大島などの航路を運航している東海汽船にお願いして、特別に見学させてもらいました。
 操舵室に入ると、思っていた以上に狭く、船長以下、一等航海士、機関長、一等機関士が作業しています。船の操作というと、自動車のハンドルのような形をした操舵輪を握っている姿を想像していましたが、ジェットフォイルの場合、旅客機と同じような操縦桿が付いています。旅客機では、操縦桿は機長用と副操縦士用の2つあるのですが、ジェットフォイルでは船長用に1つでした。
 また、操舵室内には多くの計器やスイッチがあり、それらの雰囲気が一昔前のコックピットの様子とよく似ています。竹芝を出港し、しばらくして水中翼を使っての高速航行に入りましたが、その時は「テイクオフ」と言っていましたし、伊豆大島に近づき着水する際には「ランディング」と言っていて、私たちと同じだなと思いました。
 旅客機では、巡航高度に達して水平飛行に入ると、他の航空機との衝突を防止するための外部監視を行い、揺れそうな雲を避けたり、より快適な高度や燃料効率のよい高度を探したりします。ジェットフォイルの場合も同じく、高速で運航中ほど海上にいる他の船舶、浮遊物や海洋生物などへの注意が必要となります。さらに、海が荒れると、快適性や航行性能を保つため、波頭に沿って操縦する難しさもあるそうです。
 他にも、操縦する者としては、まず”安全”が第一であるという点も共通していて、興味深かったです。
 皆さんもジェットフォイルに乗る機会がありましたら、ぜひ海上を飛ぶ感覚を体験してみてください。

日本航空 月刊誌『Agora』より(2003年から連載中)

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