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コックピット日記

「コックピット日記」は4人の機長が毎月交替で、パイロットに関する話や日常の乗務で出合ったこと、ちょっとした役立つ情報などを、読者の皆様にお届けするエッセイです。

Captain71  キャプテンの役割文=塚本裕司(日本航空機長)

 先日、子供を連れて近くにあるスケート場へ出掛けました。慣れないスケート靴でバランスが取れないためか、子供は足がすくんでしまい、なんとも不格好な姿で手すりにつかまっています。自分も久しぶりのスケートで、「子供に教えられるくらいにはすべれるだろう」と思っていたものの、いざリンクに立つと両足が安定せず、転ばないように必死に手すりにつかまっている情けない大人になってしまいました。
 「機長なんだから、運動神経が良いはずでは?」そんな風に思われるかもしれませんが、運動神経については人並みだと思います。高校、大学とラグビーをやっていたものの、小学校の時にはクラスで一番足が遅く、競走で女の子に抜かれたこともありました。自分では成長が遅かったのだと言い訳しているのですが、それでも大人になって、ようやく運動神経が人並みに追いついたという感じです。
 ですので、機長になるには特に優れた運動神経が必要というわけではなく、自動車を安全に運転できるといった運動能力があれば、基本的には問題ないと思います。現在の旅客機はハイテク化が進み、パイロットにかかる操縦の負担は少なくなってきています。例えば、雨や霧のため上空から滑走路が見えづらく、一昔前なら、離着陸にパイロットの技量を要した空港でも、誘導電波によって滑走路へと近づける計器着陸装置(ILS)の発達などにより、より安全な運航ができるようになっています。そのため、機長に求められるのは、気象条件や滑走路の状況など、さまざまな物事を的確に判断し、そうした情報の中から最適な方法を選ぶといった「判断力」や「決断力」となります。また、客室乗務員をはじめ、航空整備士、運航管理者など、さまざまな人の技能を結集し、快適で安全な運航を行うことも重要です。
 もちろん、運動神経に優れていて、サッカーならエースストライカー、野球ならエースピッチャーや四番打者であるに越したことはありません。その一方で、機長に求められるのは、選手としての優れた技能(分野)のみならず、チームのキャプテンとしてそれぞれの力を集め、勝利へ向けて進んでいくリーダー的役割ではないかと思います。
 自分自身の専門性を高めるだけでなく、チームとしての能力も引き出していく。スケートがだめなら、次は別のスポーツで子供を楽しませてあげようと思っている、この頃です。

日本航空 月刊誌『Agora』より(2003年から連載中)

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