oneworld

  • Japan
使い方
  • ホーム

  • 国内線(航空券、予約、ホテル、レンタカー)

  • 国内ツアー(国内旅行)

  • 国際線(航空券、予約、海外、ホテル、レンタカー)

  • 海外ツアー(海外旅行)

  • JALマイレージバンク(マイレージ、マイル、無料航空券、FFP、特典、引換)

  • JALカード

[ ここから本文です ]

  • ツイートする
  • Facebookでシェア
  • mixiチェック
  • はてなブックマーク

コックピット日記

「コックピット日記」は4人の機長が毎月交替で、パイロットに関する話や日常の乗務で出合ったこと、ちょっとした役立つ情報などを、読者の皆さまにお届けするエッセイです。

Captain122 航空機のスピード文=今森進介(ボーイング777機長)

八月に入り、家族旅行を楽しむ御家族とお目にかかる機会が増えました。ある時空港で子どもたちから「飛行機のスピードはどうやって計るのか」と聞かれたことがあります。今回はその航空機の速度計測について、お話をさせてください。
 航空機で使用する速度の考え方として対地速度と対気速度があります。対地速度とは、地面(地球)に対する移動速度です。それに対し対気速度とは、航空機が航行している大気(空気)に対してどのくらいの速度で移動しているかを示したものです。川の流れのなかを航行する船でたとえると、水に対する船の速度と、岸から見る船の速度との違いに似ています。
 対地速度は目的地への到着時刻を計算するのに使われるのに対し、対気速度は飛行機の制限速度など、飛行性能に関する速度として用います。対地速度はGPSや慣性航法装置(加速度を計測する装置)で計測し、一方対気速度は「ピトー管」という装置で計測します。
 この名は発明者であるフランスの物理学者、アンリ・ピトーにちなんで命名されました。

写真  大型機の場合、ピトー管は機体の先端部分で何の障害物もなく、風をまともに受ける場所に設置されています。皆さんが走ったり自転車に乗ったりしたとき、または自動車や電車の窓から手を出したりしたときに感じる風(圧力)を計測する装置がピトー管とお考えください。
 ピトー管で計測した圧力からその場の大気圧を差し引くことで、航空機が大気のなかを動いたことによる圧力を算出し、ここから対気速度を求めるのです。
 速度は航空機を安全で効率的に、かつ定時に運航する大きな目安の一つです。私が乗務するJALボーイング777には左に一本、右に二本の計三本のピトー管が装備されています。三本、という数字には理由があり、仮にひとつのピトー管に不具合があったとすると、不具合のある一つを特定でき、正しい値を用いて飛行を継続できるのです。仮にピトー管が二つしかなかったら、どちらかが故障してしまうと、正しい値が分からなくなってしまいます。
 御搭乗の前、近くに機体を正面から見る機会がありましたら、ぜひ探してみてください。前方左右に髭のようについているのがピトー管です。

日本航空 月刊誌『AGORA』より(2003年から連載中)

  • ホーム